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日本の炭酸泉

日本の温泉は4,000湯以上

日本人は世界でもとりわけ風呂好きな民族だと言われています。様々な表情をみせる日本の四季を快適に過ごすため、私たち日本人は昔から水浴びや湯船に浸かるという生活習慣に慣れ親しんでいて、全国各地に湧き出る温泉をも有効活用してきました。しかし、こと炭酸泉についてはあまり馴染みがなく、その存在すら知らない方も少なくありません。それは何故なのでしょうか?

ご存知の通り、日本は活火山地帯に属しています。日本の国土は地球上の陸地のわずか400分の1に過ぎませんが、その狭い国土には数多くの火山が存在しています。日本の火山の総数は気象庁が発表している数で108火山、世界基準で見るとその倍近くになるとも言われています。この数は、なんと世界の火山の10分の1に値すると言いますから驚きです。

ところが、火山の恵みである温泉が全国に4,000湯以上もあると言われる日本でさえも、炭酸泉は非常に珍しいものなのです。

日本だから炭酸泉は広まらなかった

炭酸泉は火山活動末期の地帯に多く、地中の有機物の分解などで生じた炭酸ガスが溶けやすい、比較的湯温が低めの場所に発生すると言われています。しかし日本は活火山地帯で、しかも炭酸ガスが溶けにくい高温の源泉が多いため、炭酸泉の発生にはもともと向かないのです。また、たとえ炭酸泉が湧き出していたとしても10℃台の鉱水であることも多く、そのまま入浴することはできません。それを適温にするために加熱をすると、今度は炭酸ガスが気化してしまい、炭酸泉の効果が薄れてしまうのです。このようなことから、国内ではごく限られた場所でしか高濃度かつ適温の天然炭酸泉に入浴することはできないのです。だから、広く一般化しなかったのではないかと研究者たちは言います。

数少ない炭酸泉

わずかな数とはいえ、日本にも素晴らしい炭酸泉があるのは事実で、それらの記録は「日本書紀」をはじめとした様々な文献に残されています。西洋の化学や温泉学が日本に初めて入ってきたのは江戸時代後期から幕末にかけてだと言われていて、それ以降、炭酸泉をはじめとした温泉の科学的な研究が進められるようになりました。また、大分県や山形県、鹿児島県などにある天然炭酸泉の多くは、昭和初期にドイツで温泉治療学を学んだ研究者らによって見出されたもので、国内にある数少ない天然炭酸泉として現在でも珍重されています。

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